「あーあ、暇だわー。」
「私がいるのに、何を言ってるんだ。」
箒で周りを掃き終えて、お茶を飲もうとした霊夢。
神社に魔理沙がいても、霊夢は無視して独り言を呟いた。
 
神社の休日
 
「今日は迷惑な妖怪が来なくて暇だわ。」
「何だよ、来て欲しいのか?」
魔理沙の分のお茶を渡して、休憩しようと座る。
霊夢はまた独り言のように魔理沙に話しかける。
魔理沙もお茶を飲みながら、慣れた様に会話をする。
「嫌よ。騒がしいだけじゃない。」
「私はいるけどな。」
霊夢は溜め息をつく。
「あんたは暇なだけなんでしょ?」
「忙しいぜ。今日は休日だ。」
魔理沙はお茶を飲み干す。
「それなら、ほとんど休日じゃない。」
「確かにそうだな。」
霊夢はまた箒を取り出して、表に出る。
魔理沙も付いてきて、少し離れた柱の影に座る。
 
それから霊夢は少し掃いただけで、魔理沙の近くに座る。
「あれ?いいのか?」
「私も今日は休みにしようかしら。」
魔理沙はくすりと笑った。
「今日は休日だからな。」
「そうね。妖怪も来ないし。今日はあんたとのんびりしてようかしら。」
魔理沙がすっと立ち上がって、霊夢に笑顔を見せる。
「なら、もう一杯お茶をくれよ。それにのんびりするなら、ここより中がいいぜ。」
「もう、分かったわよ。」
霊夢はのんびりとお茶を注ぎに行く。
魔理沙は楽しそうにそれを見ていた。
 
夕方になるまで、妖怪は誰一人来なかった。
霊夢と魔理沙は、二人でお茶をすすっていた。
「なぁ、霊夢。今日宴会やろうぜ?」
「ええー?準備とかめんどくさいのよね。」
霊夢は嫌そうに表情をしかめる。
「なら明日。私も手伝うからさ。」
「しょうがないわね…。結局あんたは騒がしいのが好きなのね。」
「私は霊夢といるのが一番好きだぜ。」
魔理沙は話を切る様に言う。
霊夢は、呆然と魔理沙を見る。
「何言ってるのよ…?」
「私は霊夢が好きだぜ。」
「え…。」
しばらく時間だけが流れる。
魔理沙が霊夢に声をかける。
「おい、霊夢。ぼーっとしすぎだぜ?」
「あんたがあんなこというからよ。」
それで我に返った霊夢は、お茶を一気に飲んだ。
「私は本気だったんだけどな…。」
「いきなり言わないでよね。」
「悪かったよ。もう少しタイミング考えるぜ。」
魔理沙は照れたように笑う。
外に出て、箒にまたがる。
「そろそろ帰るぜ。」
「明日宴会やりたいなら、手伝ってよね。」
「分かってるぜ。」
魔理沙は森へと帰った。
霊夢は、またお茶をすすった。
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マリレイってマイナーですよね。
どうしても魔理沙に受けに出来ない私がいます。
本当は短く終わってしまう所を無理に引き伸ばしています。
少しはマシになったのかも。