もうすぐテストだ。
ゆかりっち達はもう必死で勉強している。
俺は、集中できずにいた。
今度こそ俺は赤点なんじゃないかと思うね。
このまま一人で机に向かっていたら、何も出来ない、つか集中出来ない。
だから、もう最後の手段として八加を頼ることにした。
八加の成績は優秀。学年トップの実力者だ。
「八加ー!もうだめだ、助けてくれよー!」
八加の部屋のドアを思い切り開けた。
「ん?どうしたの?」
八加はベットに潜ろうとしていた。
 
テスト勉強
 
「おい、後何日でテストだと思ってやがる」
「えーと…後3日。」
「そんなときにお前は何をやろうとしていた」
「することないから、寝ようとした。」
この天才さまは…。
余裕な態度がムカつくが、もうこいつしか頼れるやつはいねぇんだ。
眠そうな目をこすりながら、八加は手招きをした。
入っていいって事なんだろう。
「でー、どうしたの。」
「なぁ八加。勉強教えてくれ。もう赤点の危機なんだよ、俺!」
「いいよ。ちょっと待ってて。」
ベットから出て、机を整理を始める八加。
ノートや教科書を引っ張り出しながら、俺に聞く。
「赤点回避出来るくらいでいい?今からじゃ、そんな詰め込めないだろ。」
「ああ…、八加、わかってんな…。」
机の椅子を引いて、俺を呼ぶ。
「じゃ、座っていいよ。えーと、何から教えたらいい?」
「…数学、だな。」
「りょーかい。」
 
八加が丁寧に要点だけを俺に叩き込む。
ずっと勉強だけは疲れるので、休憩しようと話を振ってみた。
「なぁ、お前どうやって勉強してんだ?」
「え?ずっと暇なときに机で勉強してたけど。」
「いやいや、夜はタルタロス行くだろ。昼間は部活とかやってんだろ?」
「それもない時ってあるじゃないか。僕がタルタロス行きたくない日とか、部活のないテスト前週間とか。」
そうだった。こいつは途中でふいに全力でタルタロス行きをサボりたがるときがある。
「って、そうじゃなくて。なんかうまい勉強法はねーのか、って聞いてんの。」
「…ないと思うけど。」
「だよなー…。」
真面目に返された。
そんなうまい方法があったら、俺はこんなに苦労してねぇんだよ。
「だから、僕が教えてあげる。それでいいんじゃない?一番近道だと思うけど。」
「一人で真面目にやってるゆかりッチには悪いけどな。」
「いいんだよ。彼女は一人でもまぁまぁいい成績とってるから。」
「違うんだけどなー…。」
「え?」
どうしてこいつは女の話には鈍いんだろうか。
ゆかりッチや桐条先輩が可哀想だろ。
「いや、なんでもねぇよ。そういや八加に教えてもらえるなんて、俺だけだよな。」
「そりゃひどく点が悪いのは順平だけだから。」
「うっせ。」
八加が楽しそうに笑う。
「でも、僕は順平が馬鹿でよかったかな、って思うかな。」
「それ、馬鹿にしてんの?」
「いやいや、タルタロス以外で順平に頼られるなんて嬉しいじゃないか。」
「あー…なるほどな。それなら、俺もこのままでいーかな。」
「赤点だけ取らなければいいよ。」
「う…もうちょっと勉強するって…」
「じゃ、再開。休憩終わり。」
「ちょ、早すぎだろ!」
「十分話したよ。後は、これ全部終わってから。」
「あー、くそー!そんなに覚えられるかよー!」
翌日、八加の部屋から俺の悲鳴が聞こえたと真田さんに言われ、ゆかりッチに怒られた。
奏魔君に迷惑かけるな、とゆかりッチはいったが、あいつはまんざらでもないようだ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
久々に小説を書いたものだから、雑になってしまいました。すみません。
私の主順はこんな感じです。
互いが互いを好きな曖昧な関係なのですが、順平受けが揺るがないので、こうなります。